院長のブログ
ストレスとおなか
クリニックには機能性ディスペプシアで悩んでいる方が多く通院されています.
機能性ディスペプシアとは胃部に鈍い痛みやもたれ感など,不快な症状を長く認めていますが,
内視鏡で検査しても異常が乏しい状態のことをいいます.
内視鏡医としては,胃カメラをして,「症状の原因がわかりました!これですよ・・・」と自信たっぷりではっきりと説明したいところですが,
それができないのがもどかしく,説明にも治療にも苦労が絶えません.
「ストレスが原因ですかねえ~」と聞かれても,なかなかね.そうですというのも,なんだか原因がわからないのを「ストレスちゃん」に押し付けちゃっているような気がして,嫌な感じです.これが内視鏡を専門にする医師としての正直な気持ちです.
それは,さておき,機能性ディスペプシアでは胃の食べ物を排出する速度が遅くなっていたり,拡張能(ご飯をためる能力)が損なわれていたり,知覚過敏になっていたりすることが明らかになっていますが,
これらは動物(マウスやラット)にストレスをかけると,ある程度は再現できることから,やはりストレスが原因の一つになっていることは間違いないようです(Can J Gastroenterol Hepatol 2018).
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娘と琵琶湖の方に泳ぎに行ってきました.
暑すぎるし,娘の元気さにはついていけませんし,かえってストレスがたまったかも.