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院長のブログ

COVID-19罹患後症状(後遺症)と腸内の環境について

最近は新型コロナウイルス(以下,コロナ)感染者の増加に伴い、倦怠感・物忘れ・嗅覚異常・腹痛頭痛などの罹患後症状(以下、後遺症)に悩む方も多くなっているようです.

コロナ後遺症が腸内の環境と密接に関係しているという興味深い研究結果がGastroenterology誌8月号において報告されました(Gastroenterology2022; 163: 495-506).

コロナは気道や腸管に存在するACE2というタンパク質を窓口として我々の体内へ侵入してくるので,コロナ感染は腸内の環境とも密接に関わってはいるのです.そこで本研究では,コロナに罹患した既往のある潰瘍性大腸炎とクローン病の患者様に罹患約半年後に胃カメラと大腸カメラを受けて項き、腸内の環境を調べたというものです.結果は,カメラを受けた被験者は当然,すでにコロナ感染症自体は治癒しているにもかかわりず、コロナ後遺症のある方は高率に依然として腸内にコロナの断片(スパイク、エンベロープ、カプシドといった、コロナの構成成分)が存在し、これが原因となって免疫応答の異常とも関係している可能性があるとのことでした.

なんと、罹患後半年たっても腸内にコロナの断片が残っていることがあり、それらがコロナ後遺症の原因となっている可能性がある。ということです。ただ、そういう残骸も時間とともにクリアランスされてくるので、後遺症もゆっくり治ってくると思われます.

原因がわかれば安心しますね!素晴らしい研究報告だと思いました。

ちなみに、潰瘍性大腸炎やクローン病に使用している免疫調節のお薬や腸の炎症とコロナ断片の遺残とは関係がなかったそうです。

普段から,腸内の環境を健康に保つように気を付けたいものですね.

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ウイルスではありません,スイカです.夏が終わってしまいましたね・・・・・

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