院長のブログ

免疫の仲間を増やしましょう!

2026.02.15

自己免疫が関与する疾患は数多く存在します.潰瘍性大腸炎やクローン病のほか,関節リウマチをはじめとする膠原病,一部の糖尿病,身近なものでは花粉症(アレルギー性鼻炎や結膜炎)も含まれます.

免疫には,局所(例えば大腸)で炎症を引き起こす「悪い」白血球が存在します.通常の治療は,これらの細胞が引き起こす炎症そのものを抑えることを目的としています(例えばステロイド).また,これらの細胞や,そこから産生されるサイトカインという物質そのものを標的とする治療(さまざまな分子標的薬)や,それらの細胞が炎症部位に近づくのを抑える治療(抗接着分子療法)も行われています.

一方で,局所において炎症を抑えてくれる白血球も存在します.制御性T細胞と呼ばれる細胞で,過剰な免疫応答を抑え,例えば腸炎の制御に重要な役割を果たしています.

これまでの治療法は,過剰な炎症や免疫を抑えるものが中心でしたが,近年では制御性T細胞を増やすことによって,自己免疫が関与する疾患をコントロールしようとする試みも進められています.

制御性T細胞(私たちの味方です)を増やすための身近な方法としては,腸内細菌叢を健康に保つことや,制御性T細胞を増やす栄養素を積極的に摂取することなどが挙げられます.具体的には,食物繊維をしっかり摂ること(腸内で細菌が発酵し,短鎖脂肪酸が産生されます.この短鎖脂肪酸が制御性T細胞に良い影響を与えます),魚を食べる(魚油の摂取),ビタミンを十分に摂る,アルコールを控える(T_T),といった生活習慣が推奨されています(消化器病学サイエンス 2025年,Vol.9 No.4).

食物繊維や魚油は,腸内細菌叢を健康に保ち炎症を抑えるだけでなく,私たちの味方となってくれる善良なリンパ球の維持にも関与しているのです.

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