気候変動は人類が排出した温室効果ガスが原因であると，アル・ゴア元アメリカ合衆国副大統領がずいぶん前に言いましたよね．私も「不都合な真実」は本を買って読みました．

科学的根拠(エビデンス)は決して一つとは限りません．しかしどうも最近の明らかな地球温暖化を見ていると，間違いなさそうですね．

以前，アルコールの好きな私は，「ビールは腸内で硫酸還元菌を減少させる」という一つのエビデンスを紹介しました(Gastroenterology 2020; 158: 1313-1325)．

しかし，つい先日厚生労働省より「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001211974.pdf)」が示されました．これによりますと，エタノール20g/日以上の摂取は大腸がんのリスクを上昇させることが明記されています．これは大体ビール500mlに相当します．

エビデンスは本邦における多目的コホート研究の結果で，国立がん研究センターのホームページから，わかりやすく解説されています(JPHCpamphlet201612-4.pdf)．これによりますと，毎日1合以上の飲酒習慣があると，大腸がんが2.1倍に増えるそうです．

腸が専門の医師として，毎日大腸カメラを行って少しでも大腸がんを減らしたいと思っています．これからもこのブログでエビデンスを紹介していきたいと思います．

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私はお酒，好きなんですけどね・・・厚労省がガイドラインを明示したってことは，近い将来，ビールやウイスキーのボトルに「飲酒は，あなたにとって食道がん・大腸がんの危険性を高めます．」ってタバコみたいに警告表示が義務付けられるようになったりして・・・憂うつです．