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院長のブログ

炎症性腸疾患とストレスについて

今年は本当にストレスの多い1年となってしまいました.

当院では潰瘍性大腸炎で通院される患者様がたくさんいらっしゃるのですが,例年より少し悪くなる傾向にあるような気がします.私の気のせいでしょうか?

慢性的な精神的ストレスは,例えば腸内細菌などによる刺激に対する炎症反応を上げやすくすることがわかっています.また,腸管運動や粘液分泌にも影響し,腹部症状も悪くする可能性があると言われています(Gut 2005;54:1481–1491).

ストレスを感じてお腹の調子が悪くなる.それは気のせいではないんでしょうね.

潰瘍性大腸炎が悪くなってしまったときに使用するステロイド製剤は,新型コロナ肺炎重症化の明らかなリスク要因であることがわかっておりますので,なんとかストレスなく,ステロイドを使用せずにこのコロナ禍を患者様の皆様と一緒に乗り切りたいと思っています(Gastroenterology 2020;159:481–491).

このためクリニックで私は,薬をきちんと飲めだの,注腸せいっ!だの,坐剤続けましょうだの,いろいろ口うるさく言っていますが,これは皆様のストレスになってませんよねえ~?

来年こそはストレスのない世の中になることを願っています.

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