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院長のブログ

どんな時でも食物繊維は健康に良い?

食物繊維と聞くと,どんなイメージを抱かれるでしょうか?無条件に健康に良いような,そういう印象をお持ちの方が多いと思います.体調が悪い,お腹をこわしている時でも,いや,だからこそ食物繊維を摂取しよう!みたいなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?

そんなイメージを覆して,目から鱗!の大変興味深い研究結果がGastroenterology2023の2月号から報告されました(Gastroenterology 2023; 164: 228-240).

食物繊維(本研究で用いられた繊維は,β-フルクタン:フルクトースの重合体で玉ねぎなどに多く含まれます)は腸内細菌による発酵をうけない状態であると,なんと白血球を介して体に炎症を引き起こすというのです.しかし一たび腸内細菌による発酵を受けると逆に腸管の炎症から我々を守ってくれるのです.

●健康な状態で食物繊維を摂取すると:腸管のバリアーが健全に保たれているので食物繊維を摂取しても繊維が直接腸管壁内にある白血球と触れることがありませんし(つまり炎症を引き起こさない),腸内細菌も健康な状態なので,繊維を細菌叢が発酵し,できた発酵産物がさらに腸管を健康に保ち,炎症も抑えてくれるというとても素晴らしい健康にポジティブなループが形成されます.

しかし,一たび腸管の炎症が惹起されると(この場合は潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患で,かつ,「活動期」の場合を指します)・・・・・

●腸管に炎症がある(潰瘍性大腸炎とクローン病の活動期)状態で食物繊維を摂取すると:腸内細菌が不健康な状態になっていますので,食物繊維の発酵が不十分となっています.かつ,腸管のバリアーも損傷されているので未発酵の食物繊維が腸管壁内の白血球を介して炎症性物質(この場合はIL-1βやIL-23といって,すでに炎症性腸疾患で使用されているステラーラ®というお薬のターゲットにもなっている炎症物質です)のさらなる産生を惹起するという負の連鎖が引き起こされるのです.

なんでもかんでも,いつでも,食物繊維をとればいいっていうものではないんですね!

正しく理解して,おいしく野菜や穀物を食べましょう!!

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