このようなご質問を頂くことが以前からしばしばございます．
最近では胃透視(バリウム検査)は減ってきているような印象を受けますし，対して胃カメラは人間ドックなどでも頻繁に行われているような気がします．
実際のところどうなんでしょうか？
それぞれの検査でどれだけ胃がんによる死亡を抑制できているかという比較した報告はいくつかあるようです．
一つ一つの研究結果は申し上げませんが，内視鏡検査による胃がん死亡率減少効果がX線検診(バリウム検査)でのそれを明らかに上回っているようです(日本消化器がん検診学会「対策型検診のための胃内視鏡検診マニュアル」)．
バリウム検査はいまでも病院においては重要な検査ではありますが，胃がんや食道がんを早期で見つけるにはやはり胃カメラ(内視鏡)検査が優れているようです．
内視鏡もどんどん細くなり，しかし一方で画像は鮮明に，そして今ではAIも搭載されるようになってきています．
バリウムで検診をお受けになってきた方も，一度は内視鏡検査を考えてみてもいいかもしれません．