このブログでは腸内細菌に関係した話題が多いかなと思います．これは一つには近年，腸管内における細菌叢の解析とその役割(ばい菌ちゃんたちの代謝産物とそれらがヒトに与える影響)に関する研究が飛躍的に進歩しているからです．あと，これらは食べ物に関係することも多いので，実際，興味ありますしね．
大腸がんに関してはFusobacterium nucleatum(フソちゃんとでも言いましょう)という細菌が関係している(増えている)ということはよく知られていますが，大腸がん患者さんでは逆にStreptococcus thermophilus(ここでは，サーモちゃんと言いましょう)という細菌が減っているということも報告されています．
サーモちゃん．腸の中で何をしているのでしょうか？
このサーモちゃんは腸の中では自分の持っている酵素とその代謝産物の働きにより，善玉菌を増やしたり，フソちゃんを減らしたりして，大腸腫瘍の発生を抑えてくれることが，マウスを使った研究で証明されています(Gastroenterol 2021; 160: 1179-1193)．
ここまで話を引っ張りまして，もう，皆様はお分かりと思います．そうです！サーモちゃんとは乳製品の発酵食品に含まれ，特にヨーグルトを作る際に使用される発酵菌だそうです．
ちなみにヨーグルトの消費は大腸がんのリスクを下げるとも言われています！！・・・が，ヨーグルトを多く食べている方はもともと食に対する意識が高い場合が多く，その結果大腸がんが減っているだけかもしれないとのことです(Nutrition Reviews 76: 4-15)．
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今日は先輩のクリニックで胃カメラを受けてきました．
自分が患者になると，内視鏡検査を受ける前の不安感や，先生(先輩）に声をかけて頂いた時の安心感，身に染みて感じます．ありがたかったです．
次は秋に大腸カメラを受ける予定です．